CASE
支援実績

  • PMO・BPR

  • PMO

建設商社における業務標準化とSAP S/4HANA導入による経営基盤の刷新

建設資材を扱う建設商社

業界

専門商社

支援領域

  • BPR

  • PMO

  • システム化構想

導入目的

建設業界の時間外労働規制(2024年問題)や担い手不足が進むなか、業務生産性の向上と経営の可視化が急務であった。グループ会社、拠点や部署ごとにばらばらだった業務プロセスの標準化を支援し、その後、基幹システムとしてSAP S/4HANAを導入するまで一貫して伴走。

サマリー

長年、事業単位での独立経営に近い形で事業を拡大してきました。その結果、受発注、在庫管理、請求といった基幹業務の進め方が拠点ごとに異なっており、全社で業務を統一できておらず、取引先とのやり取りは電話、FAX、紙の伝票が中心で、同じ情報を基幹システムやExcelに何度も入力する手間が日常的に発生。

20年以上使い続けてきたスクラッチ開発の基幹システムは老朽化と属人化が進み、改修のたびに多くのコストと時間がかかっている状態。さらに、工事案件ごとの原価や粗利をタイムリーに把握できないため、採算の悪い案件への対応が後手に回ることも課題であった。月次決算の締めにも多くの時間を要しており、経営判断に必要な数字がそろうのは翌月の中旬以降という状況。

ご相談いただいた内容

1. 現状業務の可視化と課題の構造化

全15拠点の主要業務について、担当者へのヒアリングと業務フローの作成。事業や担当者ごとの業務の違いと非効率なポイントを洗い出し、「業界特有で守るべき業務」と「慣習として残っているだけの業務」に切り分け。

2. To-Be業務の設計と業務標準化

今後の事業を想定した理想の業務像として、全社共通の標準業務プロセスを設計。各事業の業務責任者が参加するワークショップを重ね、現場の合意を取りながら、受発注から請求、案件別の原価管理までの業務ルールを設計。

3. システム化構想の策定とベンダー選定

標準化した業務をもとに、システム全体の構成、選定すると周辺システムの役割分担、データ連携の方針を定めたシステム化構想を策定しました。あわせてRFP(提案依頼書)を作成し、客観的な評価基準によって導入システムとベンダーの選定を支援。

4. SAP S/4HANA導入のPMO支援

要件定義からテスト、データ移行、本稼働まで、クライアント側のPMOとしてプロジェクト全体を管理しました。BPRで定めた標準業務に沿わない追加開発(アドオン)の要望は都度審査し、追加開発を最小限に抑えました。本稼働に向けては、拠点ごとの教育計画の立案と移行リハーサルを繰り返し、業務を止めずに切り替えられるよう準備。

5. 本稼働後の定着化支援

稼働直後の問い合わせ対応体制を整え、拠点ごとの利用状況をモニタリングしました。課題を早期に解消し、新しい業務とシステムが現場に定着するまで支援。

ワールドリードの支援内容

対象事業の業務を標準化したうえでSAP S/4HANAを導入し、属人的な業務運営から、データに基づいて全社を管理できる体制へと移行。

・受発注・請求業務の処理工数:約40%削減

・月次決算の締め:12営業日から5営業日へ短縮

・基幹業務担当者の時間外労働:約30%削減

・SAP標準機能の適合率:約85%(追加開発を当初計画の半分以下に抑制)

・工事案件ごとの原価・粗利:リアルタイムで可視化

案件ごとの採算を早い段階で把握できるようになり、採算が悪化しそうな案件にすぐ手を打てるようになり、業務が標準化されたことで、人員配置も柔軟に行えるようになっている。また、老朽化したシステムから脱却したことで、IoTやモバイルを活用した新サービスなど、建設DXに向けた次の取り組みを進めるための基盤が整った。

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